夏に屋外で食べる料理と言えば、まずはバーベキューですよね。
その他は何を思い浮かべるでしょう?
いろいろ候補はあるとは思いますが、「流しそうめん」も楽しみながら食べることができる料理(?)の一つですよね。
あるとき、うちの子どもが、
流しそうめんやりたーい
と言ってきたので、「作ってみよう!」と思い立ちました。
この軽い決断が、大変な結果に・・・
今回は、子どもが大好き“流しそうめん”を“本物の竹”を使って“一から作った”ストーリーをお送りします。
手作りで”流しそうめん”を作りたいと思っている方の参考にもなれば、と思います!
全体の流れ
まずは、どうすれば「流しそうめん」が実現するかを考えました。
竹をゲット
↓
竹を割る
↓
竹を置く台座を作る
↓
組み立てて完成
というくらいのイメージを立てて始めました。
ざっくりはあってたけど、
それぞれの工程が本当に大変だった。
竹の入手ルート探し
まずは竹を入手するところから始めます。
竹林はあちこちで見かけるので、当然無料でゲットしたいところですよね。。。
ただ、竹林を持っている知り合いなんていない。。。
まずは購入しようと調べてみました。
必要とする竹のイメージとしては、、、
直径10cmくらい
長さは1.5mくらいを6本くらい
ということで調べてみると、すると、、、
1本 約5,000円→6本 約30,000円
・・・
やっぱり、無料で入手することを考えます。
いろいろかけあった結果、“老人会”的なルートから、竹やぶを所有している方を紹介していただけて、竹を無料でもらえることになりました。
もちろん“手土産”は持って行きました!
この「竹を入手するルートを探す」ことは最初の高いハードルです。
竹の伐採
竹を入手できることが確定した次は、竹の伐採です。
事前準備
のこぎり
竹はふつうの木とはちがい、中が空洞なので短期決戦と考えて力の入りやすいものを選びました。
でも写真のものだと、歯の部分が短く直径10cm程度の竹だと切りにくかったのでもう少し歯の部分が長いものがよかったですね。
20cmくらいほしいですね。
手袋
「ケガをしないように」という意味では、軍手でもいいと思いますが、竹は表面がツルツルしているので軍手だと滑ってしまうという点が気になります。
軍手でも、滑り止め加工されているものを使った方がいいとおもいます。
虫対策用品
私は、虫に刺されやすい体質のようで、竹やぶに入り数百か所かまれた(大げさな数ではありません!)経験があります。
夜に寝れないくらいの“かゆさ”と戦う日々が1週間ほど続いた。。。
ということで、虫よけをたっぷり塗り込みました。
さらには、長袖・長ズボンのジャージで肌を出さないようにもしました。
ここまで重装備にしておけば、
手と顔数か所噛まれる程度ですみました。
伐採作業
流しそうめんをするための竹となると、直径8cm以上はほしいところですよね。
本当は直径10cm以上の方が、流しそうめんには向いてます。
でも、結構重くなってしまうという欠点もありますね。
となると、竹の高さは10m以上になります。
“竹が倒れる角度・位置調整”や“のこぎりで切るときのフォロー”などを考えると、二人以上で作業をした方がいいと思います。
中は空洞な竹ですが、さすがに10m以上になると、一人では支えきれません!
虫刺されもですが、安全にもしっかり注意して作業をしてください!!
竹の持ち帰り
竹を車で持って帰るときは、ある程度の長さに切らないといけません。
適当に切るのではなく、“流しそうめんに適した長さ”を意識して切りましょう。
経験上では、流しそうめんに適した長さは“1.5m程度”です。
“背の高さより短め”(私は)ということと“節の位置”を意識しながら切ればいいと思います。
もちろん、車に積めるかどうかもポイントになりますね。
本数は、台座を作ることも考慮して6本ほどいただきました。
これで、「竹の入手」は完了しました。
ここまで、かなり高いハードルでした。
竹の加工
続いて、ゲットした竹を“流しそうめん”ができるように加工していきます。
竹を割る準備
まずは竹を半分に割ります。
スパーーーン!と割れるイメージをしていましたが、意外と大変でした。
道具の準備から始めました。
竹割り鉈(なた)?
薪や竹を割る鉈(なた)です。
斧だと大きなものでないと刀部分の幅が狭くなるので、このような刃の部分の幅が広いものが必要になります。
ハンマー
ハンマーも必要ですね。
今回、家にあったハンマーは写真のものでヘッドが小さかったですが、大きいものの方がいいです。
ただ、100均に打っているようなゴム製のものはやめておいた方がいいです。
すぐに、ゴムが破れてしまいます。
ノミ
竹の節を取り除くときに必要になります。
節を取るだけなので、刃先の大きさは小さめで大丈夫です。
紙やすり
仕上げに使う紙やすりです。
といいつつ今回使用したのは、ダイソーで購入した“紙ではない”やすりです。
ツルツルに仕上げる必要はないので、粗目のもので構いません。
出来上がりがシンプルなわりに、
本当にいろんな道具が必要ですね。
竹を割る
竹を割るのは鉈やハンマーがあれば、簡単に割ることができるイメージがあると思います。
イメージはそれでいいと思います。
竹の上に、ちょうど半分になるように鉈を置き、歯を少し押し込みます。
これくらいで十分です。
この後は、ハンマーで鉈をたたき、どんどん下に向けて割っていきます。
ハンマーを使えば楽な作業に見えますが、“節”部分が割と固いので力が必要です。
節が割れると”パカーン!”といい音がして、
気持ちいいですよ!
こうして、今回ゲットした竹を半分に割ることができました。
竹の”節”抜き
写真でわかる通りですが、“節”をとらないと流しそうめんはできません。
この部分を、ハンマーでたたいて取り除いていきます。
竹がなぜこんな構造になっているのか、
すごく疑問がわく瞬間でした。
とりあえず、これくらいまで取れればOK。
続いてノミを使って削っていきます。
あまり参考にならないかもしれませんが、動画でも紹介しておきます。
紙やすりで仕上げ
紙やすりで、仕上げていきます。
まずは、先ほど削った節の部分をなめらかになるように、削ります。
とはいえ「水で流すそうめんが引っかからないように」という程度なので、多少膨らんでいても問題ないです。
しっかり削った方がいいと思うのが、竹を切った部分です。(下の赤丸部分)
竹を割るとわかりますが、この赤丸部分がかなりトゲトゲになってしまっています。
流しそうめんをするときには、この付近にかなり接近することを考えるとトゲトゲがなくなるくらいまでしっかり削っておくことをおすすめします。
【参考】
持っているようであれば、カンナを活用した方がいい仕上がりになります。
削っておくと、持ち運びするときにも安心です。
これでようやく「そうめんを流す部分」の完成です。
仕上がりだけを見ると、ここまでの苦労がウソだったかのようなシンプルさです。
大変さが全く伝わらないよなー。
土台作り
続いて土台作りです。
物干しや脚立などを使ってもいいですが、やっぱり土台も竹で作って雰囲気・インスタ映え写真を狙いたいところです。
竹で土台を作る場合
・細い竹も別で入手しておきそのまま使う
・太い竹を割って使う
という2種類の方法がありますが、今回は太い竹を使って作成したので、その作成方法を紹介したいと思います。
土台用の竹の準備
土台用に竹を6等分します。
半分に切った竹でいえば、以下の赤線のように割っていきます。
大きさの違いはそんなに気にする必要はありません。
土台用は節を取り除く必要もありません。
長さと本数としては、
・150cm程度・・・6本
・100cm程度・・・6本
・70cm程度・・・6本
ほどあれば十分だと思います。
次の「設計」の内容も参考にしてください。
設計
「設計」は少し大げさな言い方かもしれませんが、重要なことです。
もしかすると、竹を入手するより前に、
ある程度は考えておかないといけないかも。
場所の決定
流しそうめんをする場所を決めます。
“竹を並べる場所”はもちろん、
・水道から水を流す部分までの長さ(ホースの長さ)
・子どもが走りまわって危なくないか
なども考えながら決めていく必要があります。
高さの設計
土台の高さについてもある程度決めておいた方がいいです。
私が作った時のざっくりした設計図は以下の通りです。
縮尺が少しおかしいところは、ご愛敬で!
竹自体の長さのバラツキや、竹の重なり部分によるズレなど実際に組み立ててみないとわからないことも多いので、あまり細かい設計はしておく必要はないと思います。
土台の組み立て
土台は、土台用の竹(6等分した竹)3本を使います。
あまり描画出来てませんが、3本の竹を斜めに立てかけて赤部分をしっかり固定します。
固定については、ビニールテープで十分ですが、流しそうめんを始めると水びたしになることも考えて、しっかり固定をしておく必要があります。
余裕があれば竹に穴をあけて固定したいところです。
その他の準備
大きなところでは準備完了ですが、あともう少しだけ必要な準備があります。
ホースの固定方法
流しそうめんに絶対必要な「水」。
高い位置から安定して流すためには固定することが必須になります。
その固定方法も事前にある程度決めておきましょう。
ホース用の土台を作っておくか、カメラの三脚を活用するか、など。
ざるとバケツ
取り損ねたそうめんを受けるざるとバケツです。
どちらも、家にあるとは思いますが、事前に確認しておきましょう。
もちろん100均にも売ってます。
食材
そして、食材です。
そうめんはもちろん、“流すと楽しそうなもの”を準備しましょう。
流すのにおすすめな食材
そうめん
色付きそうめん(”あたり”的な)
プチトマト
うずらの卵
ぶどう(他くだものいろいろ)
流れにくそうなものでもOK。
それはそれで、盛り上がりますよ!
“つゆ”もお忘れなく
本番
長い道のりでしたが、本番です。
計画・設計どおりに組み立てて実行するのみです。
大きなトラブルもなく、完成しました。
子どもの友だちも誘っての流しそうめんでしたが、流すもの以外の食べ物も持ってきていただきました。
大人もしっかり流しそうめんを楽しみます。
さいごに
子どもの何気ない一言から始まった“流しそうめんDIY”でしたが、無事完成することができました。
子どもたちは、流しそうめんをする数日前から楽しみにしてくれていたみたいで、逆にプレッシャーも感じながら当日を迎えましたが、結果としてとても喜んでくれていたので良かったです。
ホッとした、という方が正しいかもしれません。
この記事を読んでいただいている方は「流しそうめんを自分で作りたい!」と思っている方が多いと思います。
ハードルの高さなどを理解いただき、ぜひ挑戦してみてください!
ありがとうございました!!
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